自宅サーバーリプレース 2021秋(4) ベンチマークとPL1/PL2設定
ベンチマークとPL1/PL2設定
ケースにマザーボードを取り付けるところまで行ったので、ESXiのゲストOSとしてWindowsをインストールして録画データのエンコードのベンチマークを取る。
エンコードしつつ静音性を保てる程度でCPUの消費電力リミット(PL1/PL2)を設定する。
ファンの回転数制御はデフォルトをちょっといじったくらいでざっくり設定。ESXiのゲストOSからはファンの回転数は取得できないので耳で確認。
Windowsをインストールして、PL1/PL2設定を変えつつffmpegで30分番組をいつもの720x540サイズでエンコードしていく。
PL1 65W / PL2 65W
スレッド数 | fps | エンコード時間 | 消費電力 |
---|---|---|---|
6 | 416 | 130s | 約120W |
7 | 439 | 122s | 約120W |
8 | 455 | 119s | 約120W |
PL1 65W / PL2 95W
スレッド数 | fps | エンコード時間 | 消費電力 |
---|---|---|---|
6 | 434 | 124s | 約120~155W |
7 | 456 | 118s | 約120~155W |
8 | 484 | 112s | 約120~155W |
PL1 95W / PL2 95W
10連続のエンコードでもファンの回転数はそれほど上がらず捌けていた
スレッド数 | fps | エンコード時間 | 消費電力 |
---|---|---|---|
6 | 459 | 118s | 約155W |
7 | 492 | 110s | 約155W |
8 | 506 | 107s | 約155W |
PL1 125W / PL2 AUTO(241W)
ファンの回転数がはっきり分かるレベルで上がる
スレッド数 | fps | エンコード時間 | 消費電力 |
---|---|---|---|
6 | 484 | 113s | 約160~200W |
7 | 526 | 103s | 約160~210W |
8 | 552 | 98s | 約160~220W |
(参考)9700K PL1 65W / PL2 65W
スレッド数 | fps | エンコード時間 | 消費電力 |
---|---|---|---|
6 | 234 | 232s | - |
8 | 283 | 190s | - |
現行の9700Kと同じPL1 65W / PL2 65W設定の12700Kと比べるといつものエンコードでは1.8倍ほど速くなっている計算。
12700K+NH-U12Aで常用できそうなPL1 95W / PL2 95W設定では現行の約2倍のエンコード速度になる。
ということでAlderLakeは速くて良さそう。
あとは移行するだけ…!
自宅サーバーリプレース 2021秋(3) VMware ESXi 7.0u3のインストールとケース組み込み
VMware ESXi 7.0u3のインストール
前回の続きでVMware ESXi 7.0u3をインストール。違う種類のコアが見つかったというエラーで止まってしまう。
AlderLakeにはPコアとEコアがあるのでそこで引っかかっているのでは、ということでBIOSでEコアを無効にすると先に進むことができた。
Intel I219VのオンボードLANは認識されず、NICが無いとインストールが止まるのでIntel 82574Lの載ったIntel CT Desktop Adapterを挿してインストールを進める。 SSHで乗り込んでI219Vのドライバをインストールした後は外しておく。
ケースへの組み込み
ここでマザーボードをDefine 7に組み込む・・のだがこれが大変だった。
オープンレイアウトとストレージレイアウトというものがあり、最初はオープンレイアウトになっている。これをストレージレイアウトに変更するには側面、天板、前面パネル、前面ファンを取り外しストレージ固定用のパネルを手前側に持ってくる必要がある。
側面、天板、前面パネル、前面ファンと目隠し用のプラパーツを取り外したところ。プラパーツの取り外しは力加減が分からず難しい。
ストレージレイアウトに変更してマザーボードを取り付けたところ。2時間くらいかかって途中で心が折れそうになった。
Define R5と違ってHDD固定用のガイドレールが無いのでHDDの入れ替えはやりにくい気がする。
ひとまずマザーボードの取付まで完了。
自宅サーバーリプレース 2021秋(2) 仮組み・動作確認
仮組み
自作系YouTuberが使ってるようなPCベンチ台があればと一瞬思ったけど
それほど使うものでもないので考え直してマザーボード用スペーサーを購入。
折りたたみテーブルの上で仮組みする。
スペーサーを取り付けたマザーボード on 折りたたみ台
CPUを装着。固定用カバーが開く方向が今までと逆になってた。
メモリ4枚差し
NH-U12A chromax.blackのLGA1700対応マウントキット。金属製で剛性が高い。
表側
初めてのNocture製CPUクーラー。質感が高い。すべすべしている。
付属のグリスを塗って装着。ネジを締めるためファンは一度外さないといけない。
ファンの再取付は簡単。以前使っていた無限五より全然取り付けやすかった。
フィンの側面が折り曲げてあって面のようになってるので手が痛くない。
M.2 SSDも取り付ける。CPUクーラー取付前にやれば良かった。
動作確認
まずは最小構成で動作確認。ケースに組み込むとケースとのショート、電源スイッチの故障など障害箇所が増えるので。
Memtest86を一通り回して無事にパス。完了まで18時間以上かかった。
自宅サーバーリプレース 2021秋(1) パーツ選定
パーツ選定
第12世代のCPU、AlderLakeはシングルスレッド性能が第11世代に続いて大幅向上したのと、前回の自宅サーバー更新から2年経ったのでリプレースすることに。
AlderLakeが発売された11月4日以降、ネットで情報を集め秋葉原に足繁く通って選定・購入したパーツがこちら。
CPU - Core i7 12700K
- 最高性能が欲しいわけでは無いがPコアは8つ欲しい
CPU Cooler - Nocture NH-U12A chromax.black
- 自宅サーバーとして24時間見てないところで動き続けるので、経年劣化があるかもしれない簡易水冷ではなく空冷を選択
- 空冷で冷却性能が上位クラス、LGA1700対応で在庫があるもの
M/B - ASRock Z690 Extreme WiFi 6E
MEM - Crucial DDR4 3200 32GBx4
- 価格、入手性が良い時期なので積めるだけ積む
-
- せっかくなのでPCIe Gen 4.0 x4
- 現行1TBのうち700GB程度使っているので今回は2TBを選定
- ちょっと古いけどコスパの良さで
NIC - LGY-PCIE-MG2
- BuffaloのAQC-107搭載10GbE。AQC-107であればドライバ追加でESXiで使えるはず
- データ移行時に両方に付いてないと10Gbpsで転送できないので買い足した
ケース - Define 7 Black TG Light Tint
- Define R5は自宅サーバーとして2世代使ったので今回は中の見えるケースを選択
感想
Core i9 12900Kを動かせるように電源部分にコストがかかっているせいかマザーボードが全般的に高い。NVMeスロットのヒートシンクも思ったより軽くて見た目ほどの高級感はない。NVMeスロットが全般的に増えていて、その分PCIeスロットが減っていてPCIe×4~5本欲しいとなると選択肢が少なかった。
CPUクーラーはソケットがLGA1700に変わったので店頭で買えてすぐに使えるCPUクーラーの選択肢が少なかった。
この後の予定
- 組み立てと動作確認
- ESXiインストール
- ベンチマーク、パワーリミット調整
- 移行計画・移行作業
構成
自宅サーバー2021秋の構成
カテゴリ | 品名 | 備考 | 価格 |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7 12700K | 12C/20T | 58,000 |
CPU Cooler | Nocture NH-U12A-CH-BK | 16,980 | |
M/B | ASRock Z690 Extreme WiFi 6E | 39,490 | |
MEM | Crucial CT2K32G4DFD832A | DDR4 3200 32GBx2 x2 = 128GB | 63,078 |
SSD | Samsung 980 PRO 2TB | 41,300 | |
NIC | Buffalo LGY-PCIE-MG2 | AQC-107 10GbE | 9,240 |
Other | PT3 | TVチューナー x2 | |
ケース | Fractal Design FD-C-DEF7A-02 | Define 7 Black TG Light Tint | 23,830 |
電源 | Seasonic SSR-750PX | (流用予定) | |
OS | VMware ESXi 7.0 u3 | (予定) |
リプレースされる自宅サーバー2019秋の構成
カテゴリ | 品名 | 備考 | 価格 |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7 9700K | 8C/8T | |
CPU Cooler | SCYTHE MUGEN5 Rev.B | ||
M/B | ASRock Z390 Phantom Gaming 6 | ||
MEM | G.Skill F4-3600C19D-32GSXKB | DDR4 3600 16GBx2 x2 = 64GB | |
SSD | Samsung 970 EVO Plus 1TB | ||
NIC | Aquantia Aqtion 10G Pro Nic | AQC-107 10GbE | |
Other | PT3 | TVチューナー x2 | |
ケース | Fractal Design FD-CA-DEF-R5 | Define R5 Black | |
電源 | Seasonic SSR-750PX | ||
OS | VMware ESXi 6.7 u2 |
Z690+Core i7 12700KにVMware ESXi 7.0 U3をインストールしてみる
結果
EコアのところでCPU mismatchエラーがでた。
Eコアを無効にするとイントールを完了できた。
試しにEコアを残してPコアを無効にしたところ上がってこなくなりCMOSリセットする羽目になった。
Eコアを無効にしたので8C/16TになってしまうけどSingle Threadは強化されているのでヨシとしようか。
ラボを支える技術 物理編
引っ越しをしたので自宅サーバーのメモ的な感じで。
ラックはずっと前から使っているW750xD450のホームエレクタ。足回りはウレタンキャスター。
キャスターの1つが劣化でぼろっと壊れてしまったので引っ越し後に急遽買い直した。
掃除やメンテナンスの時にキャスターが付いてると便利。
今回は2段目にネットワーク機器をまとめた。
ラックに出入りする線は電源が1本、ネット用の光ケーブルが1本、TVアンテナが1本、あとLANケーブルが数本。
出入りする線を少なくして配線に余裕を持たせておくとラックの可動域を確保できる。
少し前のサーバーの中身。背面にSSD2個とHDD4個でSATAは一杯。
Fractal DesignのR5は静かでHDDもまだ詰めるので良い。
C246チップセットのマザーが出そろったら6コアのXeonに移行したい。
メインストリームは8コアまであるのにXeon E 2100シリーズが6コア止まりなのは寂しい。